英語の解き方や勉強法、参考書や問題集の紹介(第3回)「SVC、be動詞と補語」

皆さんこんにちは。七隈国英塾の杉久保です。

今回は第3回「SVC、be動詞と補語」を解説して聞きます。

実は奥が深く、文法問題の正答率にものすごく影響する単元です。

それでは、七隈国英塾の作法にのっとり今回の内容をは3行でまとめます。

①第2文型SVC(S=C)
②受動態は第2文型
③第2文型をとるbe動詞以外の自動詞

★現代文、古文、英語の勉強法をまとめた記事はこちら★
国語、英語の読み方、解き方、勉強法や参考書、問題集の紹介

前回:第2回「SVとSVO、自動詞と他動詞」
次回:第4回「形容詞、限定用法と叙述用法」

目次

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1.第2文型SVC(S=C)

第2文型SVCの特徴はS=C、Vは自動詞

例文
①I am Nancy.
②She is beautiful.
③We are students.

①私=ナンシー
②彼女=美しい
③私たち=生徒

要点は2つ

第二文型の特徴はS=Cの関係になる
V動詞はbe動詞を中心とした自動詞になる。

第2回の復習をします。

自動詞=O目的語を取らない(SV,SVC)
他動詞=O目的語を取る(SVO、SVOO,SVOC)

目的語は「~を」に相当するものです。

I play tennis. 私はテニスをします(第3文型SVO)。
I love you. 私はあなたを愛します(第3文型SVO)。

第3文型(SVO)はO目的語(~を)を取るので他動詞です。

第2文型(SVC)はO目的語(~を)を取らないので自動詞です。

★自動詞、他動詞、目的語をまとめた記事はこちら★
英語(第2回)「SVとSVO、自動詞と他動詞」

第2文型のVはbe動詞

例文

①I am Nancy.
②She is beautiful.
③We are students.

第2文型SVCの動詞はbe動詞です。

厳密に言うと「be動詞以外もあるけど、すべてbe動詞に置き換え可能」です。

とりあえず今は、SVCのVはbe動詞と覚えましょう。詳しくは後ほど解説します。

第2回の復習をします。

第1文型SVのbe動詞の意味は「存在する」という意味。
第2文型SVCのbe動詞の意味は「~である」という意味。

①I am in the pool. 私はプールの中にいます。(SV+前置詞+名詞)
②I am Nancy. 私はナンシーです。(SVC S=C)

前置詞+名詞=副詞で時や場所を表します。

第1文型はSV+前置詞+名詞
第2文型はSVC S=C

★第1文型SV,前置詞+名詞=副詞をまとめた記事はこちら★
英語(第2回)「SVとSVO、自動詞と他動詞」

C補語は名詞と形容詞

まず形容詞の説明をします。

①「~い」「~しい」で終わる。(大きい、赤い、美しい)
②名詞を修飾する(限定用法) (大きい人、赤い本、美しい花)
補語になる(叙述用法) (屋久杉は大きい、バラは赤い、花は美しい)

形容詞の大まかな概念はつかめたでしょうか。詳しくは第4回「形容詞、限定用法と叙述用法」でやる予定です。

C補語には名詞形容詞が入ります。

①I am Nancy.
②She is beautiful.

①のナンシーは人の名前なので名詞です。
②の美しいは「~しい」で終わっているので形容詞です。

ちなみに
S主語(~は)は名詞
V動詞(する)はもちろん動詞
O目的語(~を)は名詞
C補語は名詞形容詞
なのです。

補語Cは第2文型SVCと第5文型SVOCの2つの文型で使います。

第1文型 SV
第2文型 SVC
第3文型 SVO
第4文型 SVOO
第5文型 SVOC

C補語には名詞と形容詞が入ることだけ覚えておきましょう。

この章のまとめ
第二文型SVCの特徴はS=C
・Vはbe動詞
・C補語名詞形容詞
形容詞は「~い」「~しい」で終わる

2.受動態は第2文型

受動態とは

受動態とは「~される」という意味になります。

「S+be+Vpp+by+名詞」で作られます。Vppは過去分詞のことです。

例文

①I play tennsi. 私はテニスをします。(能動態)
②Tennis is played by me. テニスは私によってプレイされます。(受動態)

①の文のO目的語をS主語に持ってきて「be+Vpp+by+名詞で作ります。

よく分からない人は、これで勉強しましょう。

これでわかる英文法 中学1~3年(文英堂)
高校 これでわかる英文法(文英堂)

受動態「S+be動詞+Vpp」は第2文型「SVC」

受動態=SVC

ものすごく重要です

受動態はSVCなので「S be動詞 Vpp」の形で文が完成しています

「文が完成する」「文が完成しない」は、関係代名詞、関係副詞、接続詞 that などの問題を解くのにものすごく重要です。詳しくは、第15回「関係詞①、関係代名詞と関係副詞の違い」、第17回「接続詞、接続詞thatか関係代名詞whatか」でやる予定です。

①I play tennsi. (SVO)
②Tennis is played by me. (SVC+前置詞+名詞

①SVOの第3文型。
「テニス=プレイされる」という形になりbe動詞でつながっているので、第2文型SVC(S=C)

第2回の復習をします。

(前置詞+名詞)=副詞

これは必ず覚えてください。

前置詞は名詞の前に置かれるから前置詞と言います。ちなみに、副詞は文の成分になりません。S、V,O、Cどれにもならないということです。名詞以外のすべてを修飾する働きがあります。詳しくは第5回「副詞、前置詞+名詞」でやる予定です。

SVC+前置詞+名詞

by以外の前置詞を使う受動態の熟語は多いです。

be interested in (~に興味をもつ)
be surprised at (~に驚く)
be injured in (~で怪我をする)
be satisfied with(~に満足する)
be pleased with (~に喜ぶ)
be tiered of(~に疲れる)

群動詞と熟語の参考書に書かれていることが多いです。S+群動詞+O(SVO)という考え方です。重要なので覚えましょう。

しかし、これらはSVC+前置詞+名詞でとらえたほうがいいと私は思います。

なぜならば、第5文型SVOCでものすごく間違えるからです皆さんが苦手なSVOCのCに何を入れるのか問題です。群動詞で覚えてしまうと、本来の動詞の意味が分からなくなってしますのです。

本来の動詞の意味
①interest「~に興味を持たせる」他動詞
②surprise「~を驚かせる」他動詞
③injure「~を傷つける」他動詞
④satisfy「~を満足させる」他動詞
⑤please「~を喜ばせる」他動詞
⑥tier「~を疲れさせる」他動詞

例えば、

The book interests me. その本は私に興味を持たせた(SVO)。
I am interested in the book. 私はその本に興味を持たせられた。(SVC+前置詞+、英紙)

「~させる」と意味の動詞を受動態で使っているのが群動詞なのです。

予習になりますが第5文型に応用すると

I see her interested in the book.(私は彼女が本に興味を持たされているのを見た)受動
I see the book interesting her.(私はその本が彼女に興味を持たせているのをみた)能動

本来の動詞の意味を知らないと、Cに現在分詞(能動)、過去分詞(受動)のどちらを入れたらいいのか分からなくなります。

英語には「~させる」という意味の他動詞がとても多いです。群動詞を覚えるとともに本来の動詞の意味を必ず覚えましょう。

この章をまとめ
・受動態は「S+be+Vpp+by+名詞」
・受動態=SVC 第2文型である
・受動態は
S+be+Vpp」で完成された文である
・群動詞「be+Vpp+前置詞」は、「~させる」と意味の動詞を受動態で使っている
・英語には「~させる」という意味の他動詞がとても多い群動詞と本来の動詞の意味を覚えよう。(そうしないとSVOCができるようにならない)

3.第2文型をとるbe動詞以外の自動詞

五感系、維持系、変化系の3系統の自動詞

第二文型のV動詞はbe動詞にすべて置き換え可能ですが、be動詞以外の取る自動詞を取ることがあります、

要点は3つ

五感系、維持系、変化系の動詞である。
C補語には形容詞だけ取る(名詞は入らない)
受動態のbe動詞の代わりになる。

②と③は4択問題で知らないとかなり迷います(知っていれば数秒で解ける)。SVCをとる自動詞①とセットで必ず覚えましょう

①五感系注意 知覚動詞は他動詞)
look「ぱっと見で)見える」
seem「(よく観察すると)見える」
sound「聞こえる」
taste「味がする」
smell「匂いがする」
feel「感じる」

She looks young.「彼女は若く見える」(ぱっと見の外見で)
You seem tired.「あなたは疲れているように見える」(よく観察すると)
Your idea sounds good.「あなたの考えは素晴らしそうね
This pie tastes good.「このパイはおいしい
Roses smell sweet.「バラは良いにおいがする
I feel happy.「私は幸せに感じる

②維持系
keep「(頑張って)維持する」
remain「(何もしないまま)維持される」
lie「置かれたまま」

She keeps young for her age.「彼女は年の割には若さを保っている」(エステとか通ってる)
She remains young for her age.「彼女は年の割には若いままである」(何もしてない)
The vase lies exhibited on the corner「その花瓶はその角に展示されている

③変化系
become「~になる」(成長)
get「~になる」
grow「~に成長する」
turn「~になる」(急に)
go「~していく」
come「~してくる」

Otamajakushi becomes flog.「オタマジャクシはカエルになる
I get sick.「私は病気になる
She grows beautiful.「彼女は美しく成長する
She turns pale.「彼女は急に顔が青くなった
The situation goes wrong.「状況は悪くなっていく
The situation comes wrong.「状況が悪くなってくる

例文
She is beautiful.(SVCにbe動詞)「彼女は美しい」
She looks beautiful.(五感系)「彼女は美しく見える
She remains beautiful.(維持系)「彼女は美しいままである
She grow beautiful.(変化系)「彼女は美しく成長した

まず、「五感系、維持系、変化系の動詞であること」Cには形容詞が入り名詞が入らない」という2つを今覚えましょう。できれば第2文型を取るbe動詞以外の自動詞も全部覚えましょう。かなりの頻度で出題されます。

受動態のbe動詞代わりに置かれる

復習をします。受動態は「S+be+Vpp+前置詞+名詞」で作られ、SVCの第2文型です。

Vには普通be動詞がおかれますが、先に述べた3系統の自動詞も入れることができます。

例文
He is tired of the Telework.(be動詞)「彼はテレワークに疲れている」
He looks tired of the Telework.(五感系)「彼はテレワークに疲れているように見える
He remains tired of the Telework.(維持系)「彼はテレワークに疲れたままだ
He gets tired of the Telework.(変化系)「彼はテレワークに疲れるようになった
He turns tired of the Telework.(変化系)「彼はテレワークに急に疲れるようになった

受動態のbe動詞を3系統の自動詞に変えることにより、様々な意味合いを加えることができます。4択問題だけではなく、長文読解にも役に立つので、今覚えましょう。

ちなみに、予習になりますが、

分詞=形容詞

分詞現在分詞~ing、過去分詞Vpp)は動詞を形容詞にしたもの
動名詞(~ing)は動詞を名詞にしたもの

詳しくは、第13回「分詞①、限定用法と叙述用法」でやる予定です。

「S seem C」と「S seem to be 名詞」との違い

これもよく質問されますが、割と簡単です。

要点は2つ

①第2文型SVCで3系統の自動詞を使うとき、C補語には形容詞しか入らない(文法)
②英単語には、名詞しか存在せず、形容詞の存在しない単語がある(語法)

例文

He seems to be honest.「彼は誠実に見える」

「honest」(誠実)には形容詞が存在しません。(「honesty」も「誠実さ」の意味の名詞)

He seems to be honest.

Cには形容詞しか入らないので、to不定詞の形容詞的用法を代わりに使っているのです。

「honest」のように、様々のものに応用できる文法とは違い、その単語にしか適用されない法則を語法といいます。つまり、その単語にだけに適応される例外です。参考書の左側のページを丸暗記してる人は、文法と語法で混乱していることが多いです。まず基本の文法をおさえたうえで、例外の語法も覚えていきましょう。

この章をまとめ
・第2文型SVCに入るbe動詞以外の自動詞は五感系、維持系、変化系の動詞
・3系統の自動詞を使うときは、Cに形容詞しか入らない(名詞はダメ)
・受動態に3系統の自動詞を入れることで、様々な意味合いを加える
・分詞=形容詞
語法=その単語にしか適用されない法則
基本の文法を押さえて、例外の語法も覚えよう

★現代文、古文、英語の勉強法をまとめた記事はこちら★
国語、英語の読み方、解き方、勉強法や参考書、問題集の紹介

前回:第2回「SVとSVO、自動詞と他動詞」
次回:第4回「形容詞、限定用法と叙述用法」

以上で、第2回「SVC、be動詞と補語」は終わりです。

ご精読ありがとうございました。

第2文型SVCは単純ですが、奥が深いですね。

次回は今回も取り上げた形容詞をやっていきたいと思います。第4回は「形容詞、限定用法と叙述用法」にする予定です。

よろしければ、次回も読んでいただけるとありがたいです。

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