英語の解き方や勉強法、参考書や問題集の紹介(第17回)「仮定法とは?『4つの仮定法』」

みなさんはじめまして。

七隈国英塾の杉久保英司と申します。当ホームページをご覧いただきありがとうございます。

今回は(第17回)「仮定法を解説していきます。

仮定法とは事実とは違う条件を仮定をし、事実とは異なる帰結を導く」用法です。簡単に言えば「たられば」の話です。        

仮定法で重要な点は
助動詞would, could, might」「should」(特殊)
時制
の2点です。

仮定法は「文法問題長文読解で重要となります

それでは、七隈国英塾の作法にのっとり今回の要点を3行でまとめます。

①仮定法は「助動詞」と「時制」だけ抑えよう
4つの仮定法「過去」「過去完了」「未来」「現在」
③ if節(条件節)を用いない仮定法

★現代文、古文、英語の勉強法をまとめた記事はこちら★
国語、英語の読み方、解き方、勉強法や参考書、問題集の紹介

前回:(第16回)「関係詞②非制限用法と複合関係詞」

次回:未定です

目次

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1.仮定法は「助動詞」と「時制」だけ抑えよう

仮定法の最重要「助動詞「would, could, might,」

仮定法とは事実とは違う条件を仮定をし、事実とは異なる帰結を導く」用法です。

①日本語と同じで「時制」が1つ下がります。
②物事に対する「文章の話し手・書き手」の「思い・考え方」が「助動詞」に反映されます。

①、②の理由で、
仮定法では「would, could, might」が用いられます。

・「would, could, might」があったら、仮定法
・「無かったら」、ただのif節(副詞節、名詞節)。

と覚えましょう。

特に文法問題で、「would, could, might」を見かけたら、
まずは「仮定法」を疑いましょう。

問題「次の中から仮定法の文章を1つ選ぼう」(分からない人にはヒントがあります。)

① I do not know if it will rain tomorrow.

② If it does not rain tomorrow, I will go to school to play tennis.

③ Unless it rained today, I could go to school to play tennis.


ヒント
「助動詞だけに注目しよう」
・「unless」=「if not」。知らなかった人は今覚えましょう

正解 

① I do not know if it will rain tomorrow.
「明日雨が降るかどうか分からない」

② If it does not rain tomorrow, I will go to school to play tennis.
「もし明日雨が降ったら、私はテニスをするために学校に行くだろう」

③ Unless it rained today, I could go to school to play tennis.
「もし今日雨が降らなければ、テニスをするために学校に行くことができたのに」

解説
I do not know if it will rain tomorrow.
「明日雨が降るかどうか分からない」

SVOの3文型if節が目的語Oになっているので、
if節が名詞節になっている。if名詞節の中では普通に「will」と使う。


If it does not rain tomorrow, I will go to school to play tennis.
「もし明日雨が降ったら、私はテニスをするために学校に行くだろう」

事実とは反する仮定の話をしていない。仮定法ではない。
if節が副文I will~が主文。「時・条件を表す副詞節の中では未来のことでも現在形」のルールで、明日なのにif節の中が現在形なことに注意。

名詞「物の名前」「花、本、私」「文の成分S,O,Cになる」
副詞「名詞以外(動詞、形容詞、副詞、文全体)を限定(修飾)する」「時々、とても、学校で、昨日」「文の成分S,V,O,Cにならない」


③ Unless it rained today, I could go to school to play tennis.
「もし今日雨が降らなければ、テニスをするために学校に行くことができたのに」

could」に注目。仮定法。
「もし今日雨が降らなければ」が事実に反する仮定の話になっている。
今日のことなのに時制過去形に落ちている「rained」も重要。
・「unless」=「if not」。知らなかった人は今覚えましょう。

4つの仮定法と「時制」

「仮定法」では、日本語と同じで「時制」が1つ下がります。

ちなみに「時制」とは「過去、現在、未来」のことです。

仮定法には4つの仮定法がありますが、日本語のネーミングの関係時制」が混同しがちです。

なので、
4つの仮定法」と「時制」を列挙します。

①「仮定法過去」→現在」の事実に反する仮定。時制が落ちて「過去形
②「仮定法過去完了」→「過去の事実に反する仮定。時制が落ちて「過去完了
③「仮定法未来」→「現在可能性がとても低い仮定。時制が落ちて「過去形
④「仮定法現在」→「現在の「そうであるべき」仮定。「should」が省略されて「原型

結論を言うと
②「仮定法過去完了」だけが「過去」の事実に反する仮定をします。
それ以外①③④は「現在」の事実に反する仮定をします。

今は「時制」だけちゃんと覚えましょう。

詳しくは、次の章で解説します。

2.4つの仮定法「過去」「過去完了」「未来」「現在

4つの仮定法の解説、基本形


4つの仮定法の解説 

Vp過去形Vpp=過去分詞

仮定法過去とは(時制=現在
現在事実とは反する条件を仮定し、現在事実と反する帰結を導く。
時制が1つ落ちて「過去形。条件節(If節)に「Vp」、帰結節に「wolid V」
・基本形は「If S Vp, S wolid V.」

If I knew her telephone number, I could call her soon.
「もし彼女の電話番号を知っていれば、すぐに電話できるのに」


仮定法過去完了とは(時制=過去
過去事実とは反する条件を仮定し、過去事実と反する帰結を導く。
時制が1つ落ちて「過去完了形。条件節(If節)に「had Vpp」、帰結節に「wolid have Vpp
・基本形は「 If S had Vpp, S would have Vpp.」

If I had had enough time, I would have seen the sight of Tokyo.
「もっと時間があったなら、東京見物に行ったのに」


仮定法未来とは(時制=現在
現在可能性の低い条件を仮定し、現在の帰結を導く。
時制が1つ落ちて「過去形。条件節(If節)に「sould V, were to V」、帰結節に「wolid V」
・基本形1「If S sould V,, S wolid V.」(可能性は低いがありうる仮定)
・基本形2「If S were to V,, S wolid V.」(可能性がものすごく低くあり得ない仮定)

If your father sould die, What would you do ?
「もしお父さんが死んだら、あなたはどうする?」

If the sun were to rise in the west, he would not change his mind.
「たとえ太陽が西から登っても、彼は彼の考え方を変えないだろう」


仮定法現在とは(時制=現在
If節を用いない
時制は落ちない
現在の事実とは異なる「そうあるべき」ことを要求」「命令」「決心」「提案」「主張する。
・「should」が使われているが必ず省略するので、原型がいきなり使われているように見える。
・基本形1「 S V that S (should) V.」
・基本形2「It is essenntial that S (should) V.

I insist that you be honest.
「『あなたは誠実であるべきだ』と私は主張する」

4つの仮定法まとめ必ず覚えよう

 Vp過去形Vpp=過去分詞

①「仮定法過去」(現在)→ If S Vp, S wolid V.
②「仮定法過去完了」(過去)→ If S had Vpp, S would have Vpp.
③「仮定法未来」(現在)→ If S should V, S wolid V. 可能性が低い仮定(ワンチャン)
  If S were to V, S wolid V. かなり可能性が低い(ノーチャン)
④「仮定法現在」(現在)→ S V that S (should) V.
It is C that S (should) V.

「嫁Kと亭主」仮定法現在をとる動詞のゴロ覚え

嫁Kと亭主」仮定法現在をとる動詞必ず覚えよう

(要求)「demand」「desire」「ask」「require」「repuest

(命令)「order」「command

K(決心)「decide

てい(提案)「suggest」「propose」「recommend」「advise」「arrange

しゅ(主張)「insist


④「仮定法現在」(現在)→ S V that S (should) V.
「そうあらねばならない」のに、現在の現実がそうなっていないから、
そうあるように「要求」「命令」「決心」「提案」「主張」する。

「仮定法現在」
「アメリカ英語」のみの用法。「イギリス英語」には存在しないそうだ。
アメリカ人の考え方の一端が「仮定法現在」に垣間見られる。
「should」を省略するということは、「should」を使って当たり前だからということ。

3. 「if S V(条件節), S would V(帰結節)」の形をとらない仮定法

「I wish (that)」(~だったらなあ)「It is (about, high) time (that)」(本来なら~している時だ)


I wish I were a bird.
「もしも鳥だったらなあ」
現在の事実に反する。「仮定法過去」

I wish I could speak English as well as you.
「彼と同じくらい上手に英語が話せたらなあ」
「仮定法過去」


It is time you went to bed.
「もう寝る時間だぞ」
本来なら寝ていなければならに時間なのに、現実は寝ていない。
これも仮定法の一種。「仮定法過去」

He is thirty.
It is high time he was independent.
「彼は30歳だ」
「彼は自立をしてもいい時期だ」
本来なら自立していなけらばならないのに、現実は自立していない。
「仮定法過去」

「Wishout 名詞, S V」「But for 名詞, S V」「If it were not for 名詞, S V」(もしも「名詞」がなかったら、)

空所補充問題で頻出 ちゃんと覚えよう

Without your help, I could not carry out the plan.

But for your help, I could not carry out the plan.

If it were not for your help, I could not carry out the plan.

「もしもあなたの助けがなければ、私はその計画を実行できなかっただろう」
意味は3つとも同じ「仮定法過去」
上2つは「副詞」、最後の1つは「副詞」であることも重要。
」SVがない。
」SVがある。

「If」の省略「Were it not for 名詞, 」「Had it not been for 名詞,」(もしも「名詞」がなかったら、)

整序問題(並び替え)で超頻出 必ず覚えよう

If it were not for your help, I could not carry out the plan.

Were it not for your help, I could not carry out the plan.

「もしもあなたの助けがなければ、私はその計画を実行できなかっただろう」
「If」の省略することで「倒置」になっている。



If it had not been for your help, I could not have carried out the plan.

Had it not been for your help, I could not have carried out the plan.


「もしもあなたの助けがなかったら、私はその計画を実行できなかっただろう」
「If」の省略することで「倒置」になっている。
仮定法過去完了」時制は「過去

「S V as if S Vp」「まるで~のようだ」

長文読解でよく見る形

He speaks as if he knew everytihing.

「彼はまるで何でも知ったように話す」
実際にはすべてを知っているわけではない。
仮定法過去。

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第1回に参考書・問題集の紹介を行っております。
できるだけ分かりやすく伝えることで、皆さんの成長のきっかけとなれば良いなあと思っています。

★現代文、古文、英語の勉強法をまとめた記事はこちら★
国語、英語の読み方、解き方、勉強法や参考書、問題集の紹介

前回:(第16回)「関係詞②非制限用法と複合関係詞」

次回:未定です

以上で、第17回「仮定法とは?『4つの仮定法』」は終わりです。

ご精読ありがとうございました。

今回取り扱った仮定法は、理解してしまえば簡単な単元です。基本形をきちんと覚えましょう。

次回は第18回「接続詞、接続詞thatか関係代名詞whatかにする予定ですので、よろしければ、次回も読んでいただけるとありがたいです。

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