現代文の解き方や勉強法、参考書や問題集の紹介(第7回)「記述問題の解き方」
みなさんはじめまして。
七隈国英塾の杉久保英司と申します。当ホームページをご覧いただきありがとうございます。
今回は(第7回)「記述問題の解き方」を解説していきます。
記述問題は「現代文の実力がそのまま反映される問題」です。
よって、現代文の読解がちゃんと出来ていないと説くことができません。
しかし、
実力さえあれば、「記述のコツ自体」はものすごく単純です。
記述問題の解き方を知らない人、教えてもらえない人は、
ぜひ身に付けてださい。
それでは、七隈国英塾の作法にのっとり今回の要点を3行でまとめます。
①「文字数制限」から線を引く「個数」を確認しよう
②「線引き」をして文字数を数えよう
③「設問要求」に気を付けて減点を防ごう
★現代文、古文、英語の勉強法をまとめた記事はこちら★
国語、英語の読み方、解き方、勉強法や参考書、問題集の紹介
前回:第6回「『抽象』と『具体』で必要な所だけ抜き出し解答する方法」
次回:第8回「選択問題の解き方『消去法の5つのコツ・線引きのコツ』(共通テスト)」
この記事はこんな人が書いています
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1.「文字数制限」から線を引く「個数」を確認しよう
記述問題「20字」=「1か所」の法則
記述問題はまず「設問の文字数制限」を見ましょう。
「~文字以内で書きなさい」とか設問に書かれているやつです。
「字数制限」を見れば、どのくらいのボリュームで書けばいいのかわかります。
①「20字以内」→1か所
②「40字以内」→2か所
③「60字以内」→3か所
④「80字以内」→3~4か所(コピペ『本文中の記述の利用』でOK)
⑤「100~200字」→3~4か所(抽象化による情報の圧縮技術と慣れが必要)
正解となる部分を必要な個数「本文中」から抜き出せれば、
部分点、半分、全答が可能です。
例えば、
「20字以内の記述問題」=「書き抜き問題」に毛が生えたようなものです。
1か所を本文中抜き出して、設問要求に合わせれば、もう満点です。
「40字以内の記述問題」は、2か所を本文中から抜き出しましょう。
2つを合体させれば、大丈夫です。
「60字以内の記述問題」は3か所です。
2か所しか見つからないことも多いですが、あきらめてはいけません。
何とか「80%=48字以上」できれば「90%=54字以上」を書いて部分点をもらい、
次の設問に取り掛かりましょう。
「80字以内の記述問題」は3~4か所です。
句点「。」を上手に使いましょう。
読みやすい1文の限界は「60字」と言われているからです。
また、1文で書こうとすると「主語・述語の不一致」になりやすく、
下手すると「0点」になってしまいます。
句点「。」を「1つ~2つ」使うくらいが目安です。
「100字~200字」も3~4か所(+α)です。
この辺の字数を課すのは、最難関中学・大学です。
慣れていないと「設問字数が足りない」と思うでしょう。
この辺の問題は、本文中の記述をそのまま使いにくいです(使えるなら使いましょう)。
本文の内容を「自分の言葉」で言い換えたり、抽象化する必要があります。
そして、できるだけたくさんの情報(+α)を解答に書きましょう。
また、本文がちゃんと読めてないと、このレベルは部分点も取れないです。
パーツ(部分)が正しくても、解答全体の要旨が取れてないと「0点」だからです。
逆に、解答全体の要旨が取れさへすれば、けっこうな部分点がもらえることでしょう。
ちゃんと読解の訓練をしましょう。
補足「30字、50字記述」など
補足1
Q.「30字、50字はどうするの?」
A.「臨機応変に対応しましょう」
例えば、
「30字以内記述」→「長いの1か所」か「短いの2か所」
「50字以内記述」→「長いの2か所」か「短いの3か所」
補足2
Q.「『字数制限のない問題』や『解答用紙にマス目が無い』ときはどうするの?」
A.「1行20字を目安にしましょう」
また、『縦線もない解答用紙』は、「何行くらいになりそうか考え」、1行20字を目安にしましょう」
2.「線引き」をして文字数を数えよう
「自分で要約する」のではなく
「筆者が要約している所」に線を引く
「文字数制限」から線を引く「個数」の検討が付いたら、その個数分だけ本文中に「線を引きましょう」。
できれば、設問を見る前に「すでに線を引いている」ことが理想です。
しかし、本文が読めていないと
①線が引けず、本文が配布時の綺麗なまま。
②線を引き過ぎて、どこが重要かわからない。
といった状態になることが多いです。
①は女子、②は男子に見られる傾向です。
線を引く箇所(=部分点になりやすい所)
①筆者が自分の主張をしている箇所
(逆接「~が、しかし、ところが、」の後ろ)
②筆者が自分の主張を要約している箇所
(「例えば」の前、「つまり、要するに」の後ろ)
③原因が書いてある箇所
(「~から、~ので、」などの原因が書いてある箇所。「したがって」の前)
下図の「赤い」ところに線を引く箇所(部分点が入る箇所)が存在しています。
逆に「青い」ところはほとんど点にならないことが多いです。
線を引いて字数を数えて、
多い場合→削る。少ない場合→足す
記述をする前に「制限字数内に収まるかどうか」を考えましょう。
残りあと少しで「2文字多いよー」と言って、
せっかく書いたものを、消しゴムで「泣く泣く消す」ことが無いようにしましょう。
多ければ削り、少なければ足す
例)60字以内記述(3か所)(48字以上~60字以内)
できれば54字=90%以上
箇所1=22文字
箇所2=15文字
箇所3=13文字
合計50字=OK(83%)
箇所1=32文字
箇所2=18文字
箇所3=22文字
合計72字=多すぎ 削ろう
箇所1=12文字
箇所2=18文字
箇所3=15文字
合計45字=少なすぎ 足そう
3. 「設問要求」に気を付けて減点を防ごう
「設問要求の無視」は「-1点」
設問要求
聞かれていることに、適切な形で答えましょう。
設問を読むときには、必ず設問要求を○で囲いましょう。
例)傍線①とありますが、
・どういうことですか
→~ということ。
・なせですか
→~だから。
・どういう気持ちですか。
→~気持ち。
その他
・以下の文章につながるように書きなさい。
・「Aちゃん」「お母さん」という言葉を使って書きなさい。
・「Bの特殊性」に触れながら記述しなさい。
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第1回に参考書・問題集の紹介を行っております。
できるだけ分かりやすく伝えることで、皆さんの成長のきっかけとなれば良いなあと思っています。
(第10回)「主語が変わる助詞『を、に、ば、ば、ども、が、とも、を、に(鬼婆どもが友鬼)』変わらない助詞『て、で、して、つつ、ながら』」
「接続助詞で主語が変わる」
「格助詞『を』『に』でも主語が変わる」
古文は主語を取り違えないことが超重要です。
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(第4回)「論説文の読み方②指示語」
「指示語」は「接続語」とともに筆者の論旨を追うのにとても重要なものです。特に「傍線部問題」を解くのに必須です。「筆者の論旨を追うことが出来なかったり」、「取り違えたり」するのは、指示語がちゃんと補えていないからです。
(第13回)「エピソードとゴロで覚える頻出『古文文学史』一覧」
「文学史の知識があれば、読解がはかどる!」
文学史で加点できるだけでなく、初見の文章でも、出典の概要を知っておけば「大きな読み違え」は無くなります。
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(第4回)「敬語『給ふ』『参る』『奉る』」
「敬語」は「主語を補う」のにとても大事です。
「給ふ」が理解できれば、「敬語の8割を理解した」も同然だと思います。
今回の内容を整理して「主語を補える」ようになりましょう。
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前回:第6回「『抽象』と『具体』で必要な所だけ抜き出し解答する方法」
次回:第8回「選択問題の解き方『消去法の5つのコツ・線引きのコツ』(共通テスト)」
以上で、第7回「記述問題の解き方」は終わりです。
ご精読ありがとうございました。
今回取り扱った記述問題の解き方で、記述問題が解けるようになった生徒さんは多いです。
①「文字数制限」から線を引く「個数」を確認しよう
②「線引き」をして文字数を数えよう
③「設問要求」に気を付けて減点を防ごう
この3つの工程をきちんと守りましょう。必ずできるようになります。
次回は第8回「選択問題の解き方『消去法の5つのコツ・線引きのコツ』(共通テスト)」にする予定ですので、よろしければ、次回も読んでいただけるとありがたいです。